KING JIM ポメラDM250とMicrosoft OneDrive同期

KING JIMポメラDM250でDebian Linuxが動作することは前回の記事で書きました。

今回はこのDebian Linux環境で、ポメラ本体機能を使用して編集したテキストファイル群をMicrosoft OneDriveと同期する方法を書きたいと思います。

注意書き

  • Microsoft OneDrive同期のすべての動作を試したわけではありませんので、同期を行う際は注意して自己責任で行ってください
  • 同期方法によってはファイル消失する場合がありますので自己責任で行ってください
  • 単一方向同期、双方向同期を理解した上で自己責任で行ってください

Debian Linux OneDriveコマンドとRclone

Debian Linux環境でMicrosoft OneDriveと同期には以下の2つのソフトウェアを検討しました。
OneDriveコマンドは今のところ同期に使用できるディレクトリーが限られていますので、Rcloneを使用しています。

それぞれ特徴があり、Microsoft OneDriveと同期するには手間がかかりますので、詳しく説明したいと思います。

Debian Linux OneDriveコマンド

Debian LinuxのパッケージにOneDriveコマンドがあります。
双方向同期を行えますが、同期に使用できるディレクトリーが今のところLinux動作時のみにアクセスできるものに限られます。

  • OneDriveコマンドのインストール
sudo /opt/bin/wifi_switch on
sudo apt-get install curl
sudo apt-get install onedrive
  • OneDriveコマンドの初回設定(アプリケーション認証はPCのブラウザーで行う方がやりやすい)
onedrive

以下のように表示されるので、表示されたURLをPCのブラウザーURL欄に打ち込んでonedriveアプリケーションの認証します。
ブラウザーが自動的に遷移するので、ブラウザーのURL欄に表示されたURLを"Enter the respose uri:"の後に入力します。

Authorize this app visiting:

https://login.microsoftonline.com/common/oauth2/v2.0/authorize?client_id=~クライアントIDなど~

Enter the response uri:ここにブラウザーURL欄のURLを入力する

認証成功すると以下のように表示されonedriveコマンドが使用可能になります。

Application has been successfully authorized, however no additional command switches were provided.
  • OneDriveのヘルプを見てみる
onedrive --help
  • OneDriveの設定を見てみる
onedrive --display-config

設定にある"sync_dir"の通り同期されるディレクトリーは"/home/pomera/OneDrive/"になっています。
残念ながらこれはLinux動作時にのみアクセスできるディレクトリーになりますので、ポメラ本体機能で編集できません。
設定変更は可能ですが、Linux/ポメラ共有領域を同期ディレクトリーに設定することはできません。

  • 試しに同期する

実際のディレクトリーやファイルの同期を行わないで試しに同期するには以下の"--dry-run"オプションを使用します。

onedrive --synchronize --dry-run

同期をかけてしまうと、Microsoft OneDriveにあるすべてのディレクトリーとファイルが同期されてしまいます。
特定のディレクトリーのみ同期したいときは"--single-directory"オプションを使用します。この場合"ドキュメント\test"ディレクトリーのみ同期されます。

onedrive --synchronize --single-directory 'ドキュメント/test'

Rclone

Rcloneは"rsync for cloud storage"の名の通りクラウドストレージと同期を行うコマンドラインプログラムです。
単一方向同期となりますが、OneDriveコマンドと違いLinux/ポメラ共有領域との同期が行えます。数十のクラウトストレージ/システムに対応しています。
ここではMicrosoft OneDriveと同期する方法を記述します。

  • Rcloneインストール
sudo /opt/bin/wifi_switch on
sudo apt-get install curl
sudo -v ; curl https://rclone.org/install.sh | sudo bash
  • Rclone用のClient IDを取得する

Creating Client ID for OneDrive Personalの手順に従ってRclone用のClient IDを取得します。PCのブラウザーを利用した方が良いです。

  1. 次のURLを開き、[+新規登録]ボタンを押します。
  2. アプリケーション名を入力し(例:Rclone)、「サポートされているアカウントの種類」から「任意の組織ディレクトリ内のアカウント (任意の Azure AD ディレクトリ - マルチテナント) と個人の Microsoft アカウント (SkypeXbox など)」を選びます。「リダイレクトURI」の「プラットフォームの選択」から「Web」を選択し、リダイレクトURIに手動で「http://localhost:53682」を入力して、[登録]ボタンを押します。
  3. 左ペインのメニューから「証明書とシークレット」を押し、[+新しいクライアント シークレット]ボタンを押します。「説明」欄に適当な説明を入力します(例:Rclone)。 「有効期限」を「12か月」にして[追加]ボタンを押します。
  4. 左ペインのメニューから「APIのアクセス許可」を押し、[+アクセス許可の追加]ボタンを押します。[Microsoft Graph]ボタンを押し、[委任されたアクセス許可]ボタンを押します。以下のアクセス許可を追加し、[アクセス許可の追加]ボタンを押します。
    Files.Read, Files.ReadWrite, Files.Read.All, Files.ReadWrite.All, offline_access, User.Read, Sites.Read.All

  5. Rclone設定

Rcloneの設定にはブラウザーアクセスが必要になります。ここではGUI環境のxfceを利用します。
fbtermを使用している場合は、GUI環境を開始できませんので終了してからxfceを開始してください。

startx
  1. xfceが開始したら[Alt]+[F1]でメニューを表示します。
  2. 「ターミナルエミュレーター」を実行します。
  3. 以下のように「ターミナルエミュレーター」と「ウェブブラウザー」でRcloneの設定を行っていきます
rclone config

No remotes found, make a new one?
n) New remote
s) Set configuretion password
q) Quit config
n/ s/ q> n

Enter name for new remote.
name> onedrive(ここで使用した名前を後で使用します)

Storage> onedrive

Option client_id.
OAuth Client Id.
Leave blank normally.
Enter a value. Press Enter to leave empty.
client_id> 何も入力せず[enter]

Option client_secret.
OAuth Client Secret.
Leave blank normally.
Enter a value. Press Enter to leave empty.
client_secret> 何も入力せず[enter]

Option region.
1 / Microsoft Cloud Global
  \ (global) 
[略]
region> 1

Edit advanced config?
y) Yes
n) No (default)
y/n> n

Use auto config?
 * Say Y if not sure
 * Say N if you are working on a remote or headless machine

y) Yes (default)
n) No
y/n> y

<5>NOTICE: If your browser doesn't open automatically go to the following link:
http://127.0.0.1:53682/auth?state=~略~
<5>NOTICE: Log in and authorize rclone for access
<5>NOTICE: Waiting for code...

ここで[Alt]+[F1]でウェブラウザーを起動してURLを入力する
Microsoftサインイン画面が開くのでOneDriveで使用しているアカウント/パスワードでサインインする
([tab]キーでボタンを切り替えるとよい)

ウェブブラウザーに「Success!」が表示されたら[Alt]+[tab]でターミナルエミュレーターに戻る

Option config_type.
Type of connection
Choose a number from below, or type in an existing string value.
Press Enter for the default (onedrive).
1 / OneDrive Personal or Business
  \ (onedrive)
[略]
config_type> 1

Option config_driveid.
Select drive you want to use
Choose a number from below, or type in your own string value.
Press Enter for the default (~ID~)
1 / (personal)
  \ (~ID~)
config_driveid> 1

Drive OK?

Found drive "root" of type "personal"
URL: https://onedrive.live.com/?cid=~ID~

y) Yes (default)
n) No
y/n> y

[略]
Keep this "onedrive" remote?
y) Yes this is OK (default)
e) Edit this remote
d) Delete this remote
y/e/d> y

[略]
q) Quit config
e/n/d/r/c/s/q> q
rclone lsd onedrive:
  • Rclone同期(単一方向同期)

ポメラLinux/ポメラ共有領域]→[Microsoft OneDrive]
ポメラ本体のLinux/ポメラ共有領域からMicrosoft OneDriveの「ドキュメント\test」ディレクトリーに単一方向同期をかけるときは以下のコマンドを使用します。
これはポメラ本体機能を使用して「Linux/ポメラ共有領域/test/」にあるテキストファイルを更新した際、Microsoft OneDriveの「ドキュメント\test」ディレクトリーと同期をとる際に使用します。

rclone sync /mnt/sd/test/ onedrive:ドキュメント/test/ --progress
  • Rclone同期(単一方向同期)

Microsoft OneDrive]→[ポメラLinux/ポメラ共有領域]
Microsoft OneDriveの「ドキュメント\test」ディレクトリーからポメラ本体のLinux/ポメラ共有領域に単一方向同期をかけるときは以下のコマンドを使用します。
これはPC/スマートフォンを使用してMicrosoft OneDriveの「ドキュメント\test」ディレクトリーにあるテキストファイルを更新した際、「Linux/ポメラ共有領域/test/」と同期をとる際に使用します。

rclone sync onedrive:ドキュメント/test/ /mnt/sd/test/ --progress

KING JIM ポメラDM250 Linux化メモ

KING JIMさんからデジタルメモ ポメラDM250が2022年7月29日に発売されました。

デジタルメモの名の通り書くことに特化したマシンですが、前機種であるDM200と同じように@ichinomotoさんDebian LinuxをDM250上で動作できるようにして公開されています。

Debian on Pomera DM200/DM250

注意書き

  • ポメラDM250上でLinuxを動作させることはメーカー保証外ですので自己責任で行ってください
  • ポメラDM250が動作しなくなる可能性もありますので自己責任で行ってください

ポメラDM250は電源ボタンを10秒以上長押しして強制終了することができます
※強制終了した場合、ポメラ上で編集中のファイルが保持されませんので注意してください

  • Linux動作中にポメラDM250内蔵eMMCへのアクセスはできません(SDカード内のポメラ/Linux共有領域にはアクセス可能です)
  • Linux動作中はATOKなどポメラ本体機能は使用できません
  • Linuxにある程度慣れている必要があります

ポメラDM250Linux化するとできること

  • Linux使用時にWifiを使用することができます

ポメラDM250本体ではiOS/Androidアプリである「pomera Link」を使用してのポメラDM250本体-スマートフォン間のWifi接続は可能です。しかしポメラDM250本体からWifi接続を使用して直接ネットワーク接続することは今のところできません。
例えばポメラDM250本体で書いたテキストファイルをMicrosoft OneDriveで同期する場合、以下のようにPCやスマートフォンを駆使する必要がありました。
ポメラDM250本体]→[PC]→[Microsoft OneDrive]
ポメラDM250本体]→[pomera Link]→[スマートフォン]→[Microsoft OneDrive]

Linuxを使用してWifi接続を使用して直接ネットワーク接続ができれば、ポメラDM250本体で書いたテキストファイルをMicrosoft OneDriveと直接同期することができるようになります。
※ただし設定するまでの長い道のりがあります
これは以下の別記事で説明します。
KING JIM ポメラDM250とMicrosoft OneDrive同期

  • Debian Linux 11用のコマンド/ソフトウェアが使用できます

例えばポメラ本体機能ではできなかったgrep(複数ファイル検索)が使用できます。これにより書き溜めた複数ファイルで構成された日記などのファイル群をコマンド一発で横断検索することができるようになります。

GUI環境ですのでマウスが必要になりますが、ある程度であればキーボードでも使用できます。

ポメラDM250のLinux化準備

Linux化する前に以下の準備が必要です。それぞれ使用するSDカードは同じものを使いまわすことが可能です。

  • ポメラDM250の内蔵eMMCのバックアップを取るためのSDカード(DM250は内蔵eMMCが8GBのため16GB以上のSDカード推奨)
  • kernel/initramfsインストーラーのためのSDカード
  • Linuxイメージを展開するためのSDカード(8GB以上のSDカード)
  • バックアップ/リストア、kernel/initramfsインストーラー、Linuxイメージの展開を行うためのPC(Windows, Mac, Linux

ポメラDM250のLinux化手順

@ichinomotoさんの「Debian on Pomera DM200/DM250」記事内に詳細な手順があります。

DM200/DM250ともにACアダプターで充電中の場合、電源ボタン長押しでDM200/DM250の電源を切ることはできません(スリープ動作になります)。充電中は各手順にある「電源を切る→[Alt]+[右Shift]+[電源ボタン]での各種操作」が行えないので注意してください。

Linux化してからの操作

電源を切った状態から[電源ボタン]

電源を切った状態から[Alt]+[右Shift]+[電源ボタン]長押し(pomeraのロゴが表示されるまで)

sus2ram
  • Linux使用時電源を切る

[電源ボタン]

  • 日本語表示可能なターミナル実行
fbterm

共有領域のsettingsフォルダーにあるwpa_supplicant.confを書き換えて使用するWifiSSIDおよびパスワードを設定してください。

ctrl_interface=/var/run/wpa_supplicant
network={
  proto=WPA WPA2
  key_mgmt=WPA-PSK
  scan_ssid=1
  pairwise=CCMP TKIP
  group=CCMP TKIP
  ssid="ここに使用するSSIDを記載"
  psk="パスワードを記載"
}
sudo /opt/bin/wifi_switch on
sudo /opt/bin/wifi_switch off
  • バッテリー残量表示
battery
  • ソフトウェア情報アップデート
sudo apt-get update
  • ソフトウェアアップグレード
sudo apt-get upgrade
  • パスワード変更
passwd pomera

GPD MicroPC BIOS4.15+EC4.07

現在は何かあったのかBIOS4.15+EC4.07は公開されていません。

GPDのサポートページに新しいBIOSバージョン4.15とEC4.07が公開されました。

BIOSWindowsからアップデートできるのですが、ECはWindowsからはアップグレードできないようですので、UEFIを使ってのアップデート方法をまとめました。

新しいバージョンで何が変わったか

説明文からBIOS4.15とEC4.07で以下の2点が追加されたようです。

AC Power RecoveryはAC電源が回復したときの動作をBIOSから設定出来ます。Wake on LANはLAN接続されているときに特殊なパケットを送ることにより電源を入れる仕組みです。

ファイルダウンロードおよび解凍

GPDのサポートページからGPD MicroPC BIOS v4.15 + EC4.07のリンクをクリックしてファイルをダウンロードします。

7zipを使ってMicroPC.BIOS4.15-EC4.07.rarを解凍します。解凍してできたMicroPC.BIOS4.15+EC4.07.7zを再び解凍します。

USBメモリーにファイルコピー

解凍されたフォルダーのAfuEfiとMicroPC_EC_V4.07の中身を適当なUSBメモリーにコピーします。

UEFIブート

USBメモリーを刺したままGPD MicroPCの電源を一度切ります。電源ボタンで電源を入れFn+F7キーを押しブートメニューを表示します。ブートメニューから「UEFI: Built-in EFI Shell」を選択します。

BIOSアップデート

EFIシェルが起動してマッピングされたシステム一覧が表示されます。その中からUSBメモリー(Removal HardDisk)を見つけます。行の左側に黄色で表示された「fsX」+「:」(Xは数字、今回使用したのは2でしたので「fs2:」)をシェルに入力します。

「dir」と入力してUSBメモリーのファイル一覧を表示します。「Afu64.nsh」とシェルに入力してEnterキーを押すとBIOSアップデートが開始されます。

注意書きの通りアップデートが終わると自動的に再起動しますので、電源ボタンは触らないでください。1分ほど何も表示されない画面になりますが何もキーを押したりせず待ちましょう。

ECアップデート

BIOSアップデートが終了して何もせず待つとWindowsが起動します。再び電源を切り、電源ボタンで電源を入れFn+F7キーを押しブートメニューを表示します。ブートメニューから「UEFI: Built-in EFI Shell」を選択します。

EFIシェルが起動してマッピングされたシステム一覧が表示されます。その中からUSBメモリー(Removal HardDisk)を見つけます。行の左側に黄色で表示された「fsX」+「:」(Xは数字、今回使用したのは2でしたので「fs2:」)をシェルに入力します。

「dir」と入力してUSBメモリーのファイル一覧を表示します。「FEC64.NSH」とシェルに入力してEnterキーを押すとECアップデートが開始されます。

再起動されるまで待ちます。

アップデート確認

GPD MicroPCの電源を一度切ります。電源ボタンで電源を入れEscキーを押しBIOSメニューに入ります。「Project Version」に「4.15」、「EC Version」に「4.07」と表示があればアップデート完了です。

GPD MicroPC無線LAN接続が切れる

GPD MicroPCを無線LAN接続していると、突然ネットワークアイコンが変わりインターネット接続がなくなり接続が切れることがありました。これについて対処の仕方を書いてみました。

GPD MicroPCの無線LANネットワークアダプターの機種特定

「がじぇぱん!」さんの記事「注目のGPD Micro PCさん早くも分解写真をさらされるもタッチパッドや内部の作り込みも完成度高し!」からGPD MicroPCの高画質な分解画像があるのを見つけて、無線LANネットワークアダプターがIntel社の「3165D2W」であることが分かりました。

(よくよく考えるとデバイスマネージャーの「ネットワークアダプター」からでも機種を特定できますね。)

問題解決法検索

このネットワークアダプターについてGoogle検索(Intel 3165D2W インターネット接続 切れる)してみましたが、日本語では有用な情報が見つかりません。

こういう時は英語(Intel 3165D2W Disconnected)で検索してみると情報が見つかることがあります。調べていくとhp社のPavilion 17tにGPD MicroPCと同じ無線LANネットワークアダプターが使用されていて、同じような現象が出ていることが分かりました。

WiFi limited connectivity issues (Intel AC 3165)

これを参考にして以下の設定を行うとインターネット接続が切断する現象が起きなくなりました。

[デバイスマネージャー]−[ネットワークアダプター]−[Intel(R) Dual Band Wireless AC3165]−[プロパティ]

[電源の管理タブ]−[電力の節約のために、コンピューターでこのデバイスの電源をオフにできるようにする]−[チェックを外す]

[デバイスマネージャー]−[ネットワークアダプター]−[Realtek PCe GbE Family Controller]−[プロパティ]

[電源の管理タブ]−[電力の節約のために、コンピューターでこのデバイスの電源をオフにできるようにする]−[チェックを外す]

追記

上記2カ所を設定してもインターネット接続なしが発生します。

追加で以下の設定を行うと切れなくなります。

[設定]−[システム]−[電源とスリープ]−[電源の追加設定]−[プラン設定の変更]−[詳細な電源設定の変更]−[ワイヤレスアダプターの設定]−[省電力モード]−[バッテリ駆動:最大パフォーマンス]

GPD MicroPC電源周りあれこれ

GPD MicroPCの電源周りについて書いてみました。

バッテリーベンチBBench

バッテリーのベンチマークソフトであるBBenchを使ってバッテリー駆動時間を計測しました。通常なら何回か測定して平均値を取るのですが、取りあえず1回だけ測定してみました。

BBenchのWeb巡回をそのまま使うとInternet Explorerで次々に新しいタブを開いていきメモリーとCPUを消費していきますので、次のようにInternet Explorerの設定を変更しておきます。

[タブブラウズの設定]−[他のプログラムからリンクを開く方法]−[現在のタブまたはウィンドウ]

Windowsの設定

ディスプレイの明るさ:20%

電源モード:より良いバッテリー

BBenchの設定

キーストローク:10秒ごと

Web巡回:1分ごと

結果

充電100%から電源が切れる5%まで26,538秒=7時間22分18秒

結構持ちました。

5V 3A出力のモバイルバッテリー

5V 3A出力のモバイルバッテリーでUSB Type-C端子から充電できるとありましたのでAukeyのモバイルバッテリーPB-Y14を購入して試してみました。

電源ON時に接続しても充電LEDが赤く灯り充電されているようです。また電源OFF時にも問題なく充電されています。

GPD MicroPCのタッチパッドについて

GPD MicroPCはタッチパッドがあります。

GPD WINはジョイスティック、GPD Pocketではスティック型のポインティングデバイスでマウスを操作していましたが、両機ともスクロール操作はできません。

GPD MicroPCのタッチパッドは小型ながらもジェスチャーに対応しており、色々な操作が出来るようになりました。

タッチパッドで出来ることまとめ

1本指タップ:マウス左クリック

2本指タップ:マウス右クリックに似た動作

2本指つまみ:拡大縮小

2本指上スワイプ:上にスクロール

2本指下スワイプ:下にスクロール

2本指左スワイプ:左にスクロール

2本指右スワイプ:右にスクロール

3本指上スワイプ:開いているすべてのウィンドウを表示する

3本指下スワイプ:デスクトップ画面を表示する

3本指左右スワイプ:開いているウィンドウを切り替える

3本指タップ:検索を開く

スクロール動作を逆にする

GPD MicroPCのデフォルト設定ですと2本指上スワイプで上にスクロール、2本指下スワイプで下にスクロールする設定になっています。

「GPD MicroPC購入したので色々書いてみました」に書きましたが、タッチパッドファームウェアを適用することでこの動作を逆にすることが出来ます。

この逆にした動作を元に戻すには、GPDのサポートページにある「AMR_Firmware_normal」をダウンロードして実行すれば良さそうですが、うまく動きません。

そこでWindowsレジストリを操作してスクロール動作の設定をすることが出来ないか試したところうまく動作しましたのでここに記しておきます。

なお、Windowsレジストリは使い方を誤るとWindowsが動作しなくなることもあります。Windowsレジストリを操作するときは十分に注意して、自己責任でお願いします。

Windows+Rキーでファイル名を指定して実行ダイアログを表示し、「regedit」と入力してENTERキーを押して「レジストリエディター」を起動します。「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」のダイアログが出ますので「はい」を押します。

左側のペインから

\HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Enum\HID\VID_6080&PID_8061&MI_01&Col01\7&75ca771&0&0000\Device Parameters

を開きます。右ペインにある「FlipFlopWheel」をダブルクリックして開き、「値のデータ」に「1」を入れて[OK]を押します。

レジストリエディターを閉じてWindowsを再起動します。

これでスクロール方向が逆になります。

GPD MicroPC購入したので色々書いてみました

11年振りの更新です。GPD社からGPD MicroPCが発売されました。早速購入しましたので色々書いてみます。

GPD MicroPCとは

GPD社から発売された超小型パソコンです。大きさ幅153×奥行き113×高さ23.5mm、重さ約440gです。男性の手のひらに乗るサイズながら、RS-232ポート、ギガビットイーサネット、USB Type−A×3、USB Type-C、フルHDMI、3.5mmヘッドフォン、microSDカードスロットといった様々なインターフェースを搭載しているのが特徴です。

CPUはCeleron N4100、メモリ8GB、画面は6インチ1,280×720ドットIPS液晶、SSDはM.2 2242 128GBと超小型ながら十分なスペックを持っています。

どこで購入するの?

GPD社正規代理店である天空が販売を行っています。

また、こちらもGPD社正規代理店であるデントオンラインショップでも販売を行っています。

量販店向けにはリンクスインターナショナルが取り扱いをしており、ヨドバシカメラビックカメラソフマップツクモ(商品ページがないのでショップトップページにリンク)で販売しています。

液晶保護フィルム

画面は映り込みがあるグレア(光沢)液晶ですので、映り込みを抑えたいならばアンチグレア(非光沢)の液晶保護フィルムがオススメです。PDA工房ミヤビックスが専用の液晶保護フィルムを販売しています。

SSD換装

一部のユーザーからは搭載されているSSDBIOSから認識できなくなったという報告が挙がっています。初期不良として販売店に掛け合うのが良いですが、SSDを換装することも出来ます。AmazonでM.2 2242型のSSDを探すと色々出てきますがTranscend社製がオススメです。

GPD MicroPCの電源を切ります。

GPD MicroPCの裏側パーツを外すには5本のネジを+00精密ドライバーで外します。裏側パーツは爪でとまっている箇所がありますので、ギターピックやスマートフォンオープナーが必要です。QUOカードを使ってみましたが、こしがなくうまく爪を外せませんでした。ギガビットイーサネットポート側から隙間を作ってギターピックを差し込み、爪の箇所でギターピックをひねって爪を外していきます。

SSDもネジでとまっていますので+00精密ドライバーで外します。

SSDを換装したらRS232ポート側から裏側パーツをはめていきます。うまく力を込めないときちんとはまりませんので、壊さないよう注意して戻していきましょう。

リカバリーイメージメディア作成

換装したSSDWindows 10を再インストールするにはGPD社のリカバリーイメージが必要です。GPDのサポートページにある「GPD MicroPC Windows Firmware 20190601」をダウンロードします。サイズが約10GBありますのであらかじめダウンロードしておきます。ファイルはRAR形式で圧縮されていますので7-Zipで展開します。

16GB以上のUSBメモリーをWindowsからフォーマットします。ファイルシステムNTFSを指定し、ボリュームラベルを「WINPE」に変更してください。

フォーマットしたUSBメモリーに展開した中にあるWINPEフォルダーの中身をコピーします。

リカバリ

リカバリーイメージメディアで作成したUSBメモリーをGPD MicroPCに差してFn+F7キーを押しながら電源を入れます。UFEI選択画面でUSBメモリーを選択してENTERキーを押します。後は自動的にリカバリーが始まります。

マシンが再起動した後Windowsが起動します。ダイアログが表示されますが右上の×印で閉じます。デスクトップにある「Clean_OOBC」を実行すると不要なファイルを削除しGPD MicroPCの電源が切れます。

再び電源を入れるとWindows 10の初期セットアップが始まります。

Windows Update

GPD MicroPCはWindows UpdateがグループポリシーとWindowsサービスの2カ所で停止されているので開始します。

Windows+Rキーでファイル名を指定して実行ダイアログを表示し、「gpedit.msc」と入力してENTERキーを押して「ローカルグループポリシーエディター」を起動します。[ローカルコンピューターポリシー]−[コンピューターの構成]−[管理用テンプレート]−[Windowsコンポーネント]−[Windows Update]−[自動更新を構成する]を「無効」から「未構成」に変更してローカルグループポリシーエディターを閉じます。

[スタートメニュー]−[Windows管理ツール]−[サービス]でサービスを起動します。[Windows Update]のスタートアップの種類を「手動」から「自動」に変更し、「開始」ボタンを押してサービスを開始してサービスを閉じます。

「設定」から「更新とセキュリティ」を開きWindows Updateを実行します。

Windows 10 May 2019 Update

「設定」から「更新とセキュリティ」を開き「更新プログラムのチェック」を押すとWindows 10 May 2019 Updateが配信されるのですが、GPD MicroPCにはまだ配信されておらず「Windows 10 更新アシスタント」を実行し手動でアップデートしました。3時間ぐらいかかります。

タッチパッドファームウェア

GPD MicroPCのタッチパッドは2本指スワイプによるスクロールが出来ます。初期状態ですと上に2本指スワイプをすると下へスクロール、下に2本指スワイプすると上にスクロールする設定になっています。この初期状態はGPDのサポートページにある「GPD Micro PC touchpad firmware 20190618」をダウンロードして実行すれば逆にすることができます。

インナーケース

サンワサプライ低反発インナーケースは横寸が余りますがほぼぴったりです。低反発素材ですのでクッション性もあります。

その他

何か有用な情報がありましたら追記していきます。